残穢【ざんえ】‐住んではいけない部屋‐
原作小説既読組からおすすめされたので、
TSUTAYAでレンタルして観ました。
竹内結子の演じる「私」は実話系ホラー小説家。
怪談雑誌へ送られてきた読者の体験談を短編に仕立て上げている。
ある時マンションで一人暮らしを始めた女子大生から手紙が届いた。
それによれば畳の部屋から床を擦るような異音が聞こえるという。
メールや電話でその怪現象について取材を続ける「私」。
女子大生も近隣住民へ聞き込みを始める。
やがて同マンションの別の部屋でも怪現象がみられ、住人の入れ替わりが激しいと判明。
「私」と女子大生は協力しその現象の謎に迫っていく。
といった話です。
原作者の小野不由美さんは「私」と同じく
読者の体験談を元に小説を書く仕事をされていて、
「私」視点で淡々と取材を進めていくさまは、
小野不由美さんが実際に取材してきたかのようなリアリティがあるそうです。
この映画のように、私たちの日常にも潜んでいるかもしれないと思わせる
じわじわとした怖さが逆に新鮮でした。
ホラーといえばゾンビや貞子がぎゃーぎゃー襲ってくるというイメージが強かったので。
映画中の話が進むと、問題の部屋の前入居者や関係者の噂が出てきます。
日々やつれていき、幻聴・幻覚・被害妄想などを持つようになっていったとか。
素人診断ですが統合失調症の症状ではないでしょうか。
病んでしまった人たちは周囲に相談できる人もいなさそうでしたので
それが災いしたのかもしれません。
幻聴があった時点で人に相談し、可能ならばメンタルクリニックを受診した方が早いと思います。
しかし、住むだけで精神的に参ってしまう部屋がそこらに潜んでいるとするなら恐ろしい話ですね。